ココナラで動画編集の見積もり相談を受けると、できるだけ早く金額を返したくなると思います。しかし、動画の長さだけを聞いて見積もると、フルテロップ、画像探し、モザイク、エフェクトなどの作業が後から分かり、想定より大幅に時間がかかることがあります。
見積もりは、金額を答える作業ではありません。依頼者が希望する完成状態を具体化し、必要な作業・納期・料金を双方でそろえる作業です。
私自身、動画編集の依頼を受ける際は、素材尺だけでなく、完成尺、参考動画、テロップ量、演出、修正、公開条件まで確認します。ここを省くと、受注後に「それも料金に含まれていると思った」という認識違いが起きやすくなります。

質問を増やすことが目的ではありません。料金と納期へ影響する情報を、最初にまとめて確認することが大切です。
この記事では、ココナラで動画編集の見積もり相談を受けた方へ向けて、受注前に聞くべき7項目、質問例、料金への反映方法、見積もり提案までの流れを詳しく解説します。
この記事の役割|似た記事との違い
この記事がおすすめの人:ココナラで見積もり相談が届き、依頼者へ何を質問するか迷っている人向けの記事です。
目的が異なる場合は、次の記事を選んでください。
この記事でわかること:基本料金、追加作業、修正条件を分けて見積金額を作る方法が分かります。
この記事でわかること:目的、素材、尺、編集範囲、納期、修正、納品形式など10項目を確認できます。
この記事でわかること:金額、内訳、作業範囲、納期、修正条件を文章で伝える構成と例文が分かります。
見積もりを出す前に完成条件をそろえる

ココナラの見積もり相談では、依頼者の希望条件を確認し、出品者が仕事内容・提案額・納期を提示します。内容が合えば、依頼者が提案を購入してトークルームが開きます。
見積もり提案の購入期限は、依頼者が提案を受け取った日、または最後に提案内容を修正した日から1週間です。期限を過ぎると提案は自動で終了しますが、必要であれば再提案でき、その時点から新たに1週間の購入期限が設定されます。
- 届いた相談文と添付素材を確認する
- 不足している情報を一度にまとめて質問する
- 作業項目ごとの時間と料金を計算する
- 作業範囲・金額・納期を文章で再確認する
- 正式な見積もり提案を送る
相談を受けた時点で作業を開始せず、提案が購入されたことを確認してから進めます。メッセージ上で合意した条件も、見積もり提案の本文へ残してください。
受注前に聞くべき7項目

1.元素材の合計時間
完成動画が10分でも、元素材が15分か2時間かでカット作業は大きく変わります。複数ファイルがある場合は、すべての合計時間を確認します。
質問例
編集する元素材は全部で何本あり、合計何分程度でしょうか。共有可能な場合は、見積もり前に素材を確認させてください。
Yukiの料金基準では、元素材が基準の1分を超えるごとに300円を加算します。端数をどのように計算するかも料金表で統一します。
2.完成予定時間
依頼者が希望する完成尺を確認します。「短くしてください」だけでは作業の終了条件が決まりません。不要部分を削除した結果に任せるのか、10分以内など上限があるのかを聞きます。
質問例
完成動画は何分前後を予定されていますか。10分以内など、公開上の上限があればお知らせください。
完成尺はテロップ、BGM、画像、確認作業の量にも影響します。Yukiの基準では、完成尺の超過分を1分ごとに1,000円加算しています。
3.編集内容と演出量
「YouTube編集一式」という表現だけでは作業量を判断できません。基本料金に含む作業と、追加料金になる作業を分けます。
- カット・色調補正・音量調整
- 簡易ノイズ除去
- 要点テロップまたはフルテロップ
- BGM・効果音
- 画像・動画素材の選定
- エフェクト・アニメーション
- モザイク・クロマキー
- サムネイル
- プロジェクトファイル納品
質問例
カット、テロップ、BGM以外に、画像素材、エフェクト、モザイク、サムネイルなど必要な作業はありますか。テロップは要点のみか、フルテロップかもお知らせください。
4.参考動画と完成イメージ
参考動画は「同じものを作る指示」ではなく、希望を具体化する材料です。どの部分を参考にするのかまで確認します。
- カットのテンポ
- テロップの色・大きさ・表示量
- 画像や効果音の頻度
- BGMの雰囲気
- 画面構成とエフェクト
質問例
参考動画の中で、特に近づけたい部分を教えてください。テロップ、テンポ、色、演出量など、優先順位もお知らせいただけますと正確に見積もれます。

参考動画だけを見てすべてを推測せず、「どこを参考にしたいか」を聞くと、大きな作り直しを防げます。
5.初稿日と最終納期
「○日まで」と言われた場合、それが初稿の提出日か、修正を終えた最終納品日かを確認します。公開日が決まっている場合は、確認と修正の時間を逆算します。
質問例
ご希望日は初稿の提出日でしょうか、それとも修正後の最終納品日でしょうか。公開予定日も決まっていましたらお知らせください。
編集開始日、初稿日、修正版の提出日数を分けて伝えます。急ぎの場合は、ほかの案件への影響と特急料金を含めて判断します。
6.修正条件
「修正無料」と伝える場合でも、通常の修正と当初の依頼内容からの大幅な変更は分けます。修正箇所はタイムコードでまとめてもらうと、確認時間を減らせます。
質問例
初稿後の確認者は何名でしょうか。修正内容は、可能な範囲で一度にまとめ、タイムコード付きでお知らせいただけますと幸いです。
Yukiの場合、通常修正は基本無料とし、構成や編集方針を大きく変更する場合は新たな編集作業として基本料金分を相談する考え方です。修正有料のサービスでは、無料回数と2回目以降の金額を明記します。
7.公開条件・実績公開・機密保持
制作物をポートフォリオへ載せたい場合は、見積もり段階で公開可否を確認します。ただし、許可がないことを理由に料金を勝手に変えたり、納品後に当然のように掲載したりしてはいけません。
- 公開前の情報や未発表商品を含むか
- ココナラのNDA対象か
- 動画や一部画像を実績として公開できるか
- 依頼者名・チャンネル名を掲載できるか
- 公開可能になる日が決まっているか
- 素材・音楽の利用権限に問題がないか
質問例
本動画を制作実績として公開することは可能でしょうか。不可の場合も制作条件には影響しません。公開可能な範囲や時期がある場合は、事前にご指定ください。
ココナラの機密保持契約(NDA)は、取引で知った機密情報を第三者へ漏らさないための契約です。NDAを締結していても、制作物を実績として公開してよいという許可にはなりません。公開したい場合は、掲載できる範囲、公開時期、依頼者名やチャンネル名を出せるかまで、別に明確な許可を取ってください。
7項目を一度に確認する質問テンプレート
見積もり確認文
○○様
このたびはご相談いただき、ありがとうございます。
正確な作業範囲、料金、納期をご案内するため、以下についてお知らせいただけますでしょうか。
①元素材の本数と合計時間
②完成予定時間
③必要な編集内容(テロップ量、画像、BGM、エフェクトなど)
④参考動画と、特に近づけたい部分
⑤希望する初稿日・最終納品日・公開日
⑥修正の確認者と想定回数
⑦制作実績としての公開可否、機密情報の有無
分からない項目は、現時点での予定で問題ありません。素材を確認後、○月○日○時までに概算金額と初稿予定日をご案内いたします。
相談文ですでに回答されている項目は削除します。同じ質問を繰り返さず、不足部分だけを送ってください。
回答を見積もり金額へ反映する順番

- 基本料金に含む素材尺・完成尺・基本作業を確認する
- 元素材と完成尺の超過分を計算する
- テロップ量を完成尺から計算する
- 素材選定・エフェクト・モザイクなどを加算する
- サムネイル・クロマキー・プロジェクトファイルを加算する
- 通常または特急納期を反映する
- 500円単位で切り上げ、作業時間と時間単価を確認する
Yukiの見積もりでは、計算結果が1,100円なら1,500円、2,400円なら2,500円のように、最終金額を500円単位で切り上げます。細かな計算と提示金額のルールを統一しておくと、案件ごとに迷いにくくなります。
見積もり提案へ必ず書く内容
- 依頼内容と動画の用途
- 基本料金に含む作業
- 追加料金の内訳
- 提案総額
- 編集開始日・初稿日・納品予定日
- 修正条件
- 納品形式
- 追加作業が発生した場合の相談方法
「動画編集一式○円」だけで送るのではなく、合意した作業範囲を提案本文へ残します。条件が変わった場合は、曖昧な合意のまま進めず、提案内容を修正して再送してください。購入期限は、依頼者が提案を受け取った日、または最後に修正した日から1週間です。
また、見積もり提案へ入力した完了予定日は、購入後のトークルームに納品予定日として原則自動反映されます。ただし、完了予定日を過ぎてから購入された場合や、完了予定日の3日前以降に購入された場合は自動反映されないため、トークルームが開いた後に納品予定日を設定します。
情報がそろわない場合の判断
依頼者が素材をまだ用意していない場合は、現時点の条件で概算を出し、正式金額が変わる条件を明記します。
概算の伝え方
現時点では元素材15分、完成尺10分、フルテロップなしとして概算○円です。素材尺、完成尺、テロップ量、演出内容を確認後、正式な金額をご案内します。作業量により金額が前後する場合があります。
金額へ影響する質問に回答がなく、「とりあえず購入します」と急がれる場合は、受注を止める判断も必要です。条件が決まらないまま購入されると、双方が困ります。
見積もり相談で避けたい8つの失敗
- 素材を見ず完成尺だけで見積もる
- テロップ量を確認しない
- 参考動画のどこへ寄せるか聞かない
- 希望日を初稿日だと決めつける
- 通常修正と仕様変更を分けない
- 実績公開を当然の条件にする
- 質問を一つずつ小出しにする
- 内訳を示さず総額だけ提案する
提案前の最終チェックリスト

- 7項目の回答がそろっている
- 基本料金と追加料金を分けた
- 作業時間から採算を確認した
- 無理のない初稿日を設定した
- 修正期間を確保した
- 見積もり文と提案金額が一致している
- 公開条件とNDAを確認した
- 購入後に追加確認する項目を残した
まとめ|見積もりは受注前に完成条件をそろえる作業
動画編集の見積もり相談では、元素材、完成尺、編集内容、参考動画、納期、修正、公開条件の7項目を確認します。この情報がそろえば、作業時間と追加料金を計算しやすくなり、受注後の認識違いも減らせます。
質問は小出しにせず、相談文に書かれていない項目だけを一度にまとめます。正式金額を出せない場合は、概算の前提条件と、金額が変わる項目を明記してください。

安く受注するための見積もりではなく、無理なく品質を守れる条件を作るための見積もりを目指しましょう。
相談を受けた直後の返信方法は、次の記事で例文付きで解説しています。

