この記事の料金例は、見積もりの考え方を説明するためのものです。動画の内容、求められる品質、納期、編集者の経験によって適正価格は異なります。
動画編集の相談が届くと、初心者の方ほど「早く返信しなければ」と考え、すぐに金額を伝えたくなるかもしれません。
しかし、依頼者から届いた最初の相談だけでは、正確な作業量を判断できないことがあります。
「10分の動画を編集してほしい」という相談でも、その情報だけでは、元動画が10分なのか1時間なのかの判断は難しいです。
完成動画の長さが同じでも、要点だけのテロップとフルテロップでは作業量が違います。画像を依頼者が用意するのか、編集者が探すのかによっても金額は変わります。
内容を確認しないまま安い金額を提示すると、受注後に作業が増えても追加料金を相談しにくくなります。
反対に、必要以上に高い金額を出せば、依頼者がなぜその価格になるのか判断できません。
この記事では、動画編集の見積もりを出す前に確認したい10項目と、確認後に金額と納期を組み立てる方法を説明します。

この記事を確認して、見積もりする際にお聞きすることをまとめておきましょう!
目次 非表示
- 先に結論:この10項目を確認してから見積りをする
- 1.動画の使用目的と公開先
- 2.元動画の長さとファイル数
- 3.完成動画の希望尺
- 4.参考動画と完成イメージ
- 5.必要な編集作業
- 6.支給される素材と自分で用意する素材
- 7.初稿日と完成納期
- 8.修正回数と修正範囲
- 9.納品形式とプロジェクトファイルの扱い
- 10.実績・ポートフォリオ掲載の可否
- 10項目を確認してから見積金額を組み立てる
- 作業時間から最低ラインを確認する
- 見積もりの記載例
- 依頼内容が曖昧なときは概算と確定見積もりを分ける
- 見積もり後に条件が変わった場合
- 見積もり前に断った方がよいケース
- 見積もり前チェックリスト
- まとめ
- 次に読む記事
先に結論:この10項目を確認してから見積りをする

見積もり前に確認する項目は次の10個です。
- 動画の使用目的と公開先
- 元動画の長さとファイル数
- 完成動画の希望尺
- 参考動画と完成イメージ
- 必要な編集作業
- 支給される素材と自分で用意する素材
- 初稿日と完成納期
- 修正回数と修正範囲
- 納品形式とプロジェクトファイルの扱い
- 実績・ポートフォリオ掲載の可否
すべての項目を長文で質問する必要はありません。依頼文ですでに分かっている内容は確認済みとして整理し、不明な部分だけを質問します。
1.動画の使用目的と公開先
最初に、動画を何のために、どこで使うのか確認します。
例えば、次のような違いがあります。
- YouTubeへ公開する通常動画
- YouTube ShortsやInstagramリールなどの縦型動画
- 商品やサービスを紹介する広告動画
- 社内研修やセミナーで使用する動画
- 採用や会社紹介に使用する動画
- 店舗やイベント会場で流す動画
公開先が違えば、画面比率、解像度、動画の長さ、テロップの大きさ、音楽の扱いなども変わります。
2.元動画の長さとファイル数
完成動画の長さだけでなく、編集前の元動画が何分あるのか確認します。
完成10分の動画でも、元動画が15分なら不要部分は少ないかもしれません。元動画が2時間あれば、必要な場面を探して構成する時間が増えます。
ファイル数も重要です。
一つのカメラで撮影した動画と、複数台のカメラや別録り音声を同期する動画では、準備に必要な作業が異なります。
確認する内容は次のとおりです。
- 元動画の合計時間
- 動画ファイルの本数
- カメラの台数
- 音声ファイルが別にあるか
- 使用する場面が指定されているか
- 編集者が必要な場面を選ぶのか
素材を確認できる場合は、見積もり前に実際のファイルを確認する方法が確実です。
3.完成動画の希望尺
依頼者が希望する完成動画の長さを確認します。
元動画の不要部分を軽く整えるだけなのか、長い素材から要点を選び、短い動画へまとめるのかで作業内容が変わります。
完成尺が決まっていない場合は、動画の目的を聞いたうえで目安を相談します。
ただし、編集者が構成を判断して大幅に短くする場合は、単純なカット作業ではありません。内容を理解し、残す場面を選ぶ作業も見積もりへ含めます。
4.参考動画と完成イメージ
「見やすく」「おしゃれに」「テンポよく」という言葉だけでは、人によってイメージが異なります。
参考動画のURLを共有してもらい、次の内容を確認します。
- カットのテンポ
- テロップの量とデザイン
- 画像や図解の数
- BGMと効果音の使い方
- 色味
- アニメーション
- オープニングとエンディング
参考動画を完全に再現するのか、雰囲気だけを参考にするのかも確認してください。
高度なアニメーションや大量の素材選定が含まれていれば、同じ完成尺でも作業時間は増えます。
吹き出し:指差し・説明(「シンプルな編集」と書かれていても、基準は人によって違います。参考動画を見て、自分が想定する作業と同じか確認してくださいね。)
5.必要な編集作業
「動画編集一式」という表現では、どこまで含まれるのか分かりません。
見積もりでは、作業を分けて確認します。
基本的な編集
- カット
- 音量調整
- 基本的な色味調整
- BGM・効果音の挿入
- 要点テロップ
- 書き出し
作業量が増えやすい編集
- フルテロップ
- テロップのアニメーション
- 画像や映像素材の選定
- モザイクや追従処理
- ノイズの細かな除去
- 複数カメラの同期
- 構成の変更
- 台本やタイトルの作成
- サムネイル制作
- 縦型動画への再編集
基本料金に含める内容と、追加料金になる内容を分けます。
自分の出品ページに料金を掲載している場合も、依頼内容が基本条件に収まっているか確認してから確定してください。
6.支給される素材と自分で用意する素材
画像、映像、BGM、ロゴなどを誰が用意するのか確認します。
依頼者がすべて支給する場合と、編集者が内容に合う素材を探す場合では、作業時間が異なります。
素材を探す場合は、次の内容も決めます。
- 一枚あたり、または動画一本あたりの想定数
- 無料素材or有料素材
- 素材の選定を依頼者が確認するのか
- 出典やライセンスの記録が必要か
依頼者から支給された素材であっても、使用許可があるとは限りません。権利を確認できるか相談してください。
7.初稿日と完成納期
納期は、一つの日付だけではなく、初稿と完成に分けて決めます。
初稿日
編集した最初の動画を依頼者へ提出する日です。
完成納期
依頼者の確認と修正を終え、完成動画を納品する日です。
「3日で納品」と伝えても、それが初稿なのか完成なのかで意味が変わります。
見積もりでは、次の条件をそろえます。
- 素材がすべてそろう日
- 編集を開始できる日
- 初稿を提出する日
- 依頼者が確認する期間
- 修正へ対応する期間
- 完成予定日
副業の場合は、本業や家庭の予定も考慮し、確実に守れる日程を提示します。
短納期だからという理由だけで、睡眠時間や休日を削る前提の見積もりにしないことが大切です。
8.修正回数と修正範囲
修正については、回数だけでなく範囲を確認します。
例えば、次の二つは同じ一回の修正でも作業量が違います。
- テロップの誤字を数か所直す
- 完成後に動画全体の構成を作り直す
見積もりでは、次のように分けておくと判断しやすくなります。
無料修正に含める例
- 誤字や脱字
- 指示との相違
- 指定範囲内のカット調整
- 色や音量の軽微な調整
追加料金を相談する例
- 当初の指示にない編集の追加
- 完成後の大幅な構成変更
- 新しい素材への差し替え
- 依頼者都合による全面的な作り直し
- 規定回数を超える修正

修正を避けることが目的ではありません。
依頼者の希望へ近づける修正と、受注時になかった追加作業を区別することが目的です。
9.納品形式とプロジェクトファイルの扱い
完成動画のファイル形式、解像度、画面比率を確認します。
一般的なMP4だけでよいのか、YouTube用と縦型SNS用の両方が必要なのかによって、書き出しや再調整の作業が増えることがあります。
確認する内容は次のとおりです。
- ファイル形式
- 解像度
- 画面比率
- フレームレート
- 動画の本数
- 字幕ファイルの有無
- サムネイルの有無
- プロジェクトファイルの納品
Premiere Proなどのプロジェクトファイルには、編集データだけでなく、使用素材やフォントとの関係があります。
完成動画の納品と同じ条件で渡すのか、別料金にするのか、使用素材もまとめるのかを事前に決めてください。
10.実績・ポートフォリオ掲載の可否
最後に、完成動画を実績として紹介できるか確認します。
ただし、掲載許可が得られなければ受けない、という意味ではありません。実績公開できない企業案件や未公開案件もあります。
確認する場合は、次の範囲を具体的に伝えます。
- 完成動画を掲載できるか
- 一部分だけ掲載できるか
- 依頼者名やチャンネル名を出せるか
- 自分の担当範囲を記載できるか
- ブログ、SNS、ココナラなど、どの媒体へ載せられるか
- 公開できる時期や期間
匿名にすれば自由に掲載できるわけではありません。実績として紹介したい場合は、記録に残る形で許可を得てください。
10項目を確認してから見積金額を組み立てる
必要な情報がそろったら、作業ごとに必要な時間と費用を考えます。
見積金額を考える基本は次のとおりです。
見積金額=基本編集+追加作業+素材費+短納期対応など+手数料を考慮した金額
例えば、次のように分けます。
- 基本編集:規定の元動画尺、カット、要点テロップ、音量・色味調整
- 動画尺の追加:規定を超える元動画または完成尺
- テロップの追加:要点のみからフルテロップへ変更
- 素材選定:画像や映像を編集者が探す
- 特殊編集:モザイク、アニメーション、複数カメラなど
- 付帯制作:サムネイル、Shortsへの再編集など
- 納期対応:通常より短い納期
項目を分けると、依頼者も金額の理由を理解しやすくなります。
「一式○円」だけで伝える場合でも、何が含まれているかは文章で明示してください。
作業時間から最低ラインを確認する
提案価格が適切か迷ったときは、想定作業時間から最低ラインを確認します。
例えば、次の時間を合計します。
- 依頼内容の確認と見積もり
- 素材の整理とダウンロード
- カット
- テロップ
- BGM・効果音・画像
- 書き出しと完成確認
- メッセージ対応
- 修正
- 納品データの整理
編集画面を操作している時間だけで計算すると、実際より短く見積もってしまいます。
ココナラなどのプラットフォームを利用する場合は、販売時に差し引かれる手数料も確認します。
最初の実績作りで価格を抑える場合でも、どの作業に何時間かかったか記録してください。次回の見積もりを改善するためのデータになります。
見積もりの記載例
依頼内容を確認したら、金額だけでなく前提条件を一緒に伝えます。
見積もり例
ご相談いただきありがとうございます。
共有いただいた内容をもとに、以下の条件でお見積もりいたします。
対応内容
- 元動画:○分まで
- 完成動画:○分程度
- カット編集
- 要点テロップ
- BGM・効果音の挿入
- 音量・色味の調整
- 画像挿入:支給素材○点まで
- 修正:○回まで
- 納品形式:MP4
金額
合計:○○円
内訳:
- 基本編集:○○円
- 元動画尺の追加:○○円
- フルテロップ:○○円
- エフェクト:○○円
- 画像選定:○○円
- サムネイル作成;○○円
納期
- 素材受領予定日:○月○日
- 初稿提出予定日:○月○日
- 完成予定日:○月○日
追加料金について
当初のご依頼にない構成変更、素材追加、規定回数を超える修正が必要になった場合は、作業前に内容と料金をご相談いたします。
上記の内容に相違がないか、ご確認をお願いいたします。
依頼内容が曖昧なときは概算と確定見積もりを分ける
相談時点で素材が完成していないこともあります。
その場合は、無理に確定金額を出さず、現在分かっている条件で概算を伝えます。
伝え方の例
現時点では、元動画○分、要点テロップ、画像はすべてご用意いただく条件で、○円〜○円程度を想定しています。素材と参考動画を確認後、正式な金額と納期をご案内します。
概算であることと、何を確認したら確定できるのかを伝えてください。
金額の幅だけを提示し、最終的に上限へ近づく説明をしないと、依頼者は不安になります。価格が変わる条件も一緒に書きます。
見積もり後に条件が変わった場合
受注前に条件が変わった場合は、見積もりを修正します。
受注後に変更が発生した場合は、そのまま作業を始めず、次の内容を確認します。
- 追加・変更された作業
- 金額への影響
- 納期への影響
- 依頼者の了承
小さな変更であれば無料で対応する判断もありますが、毎回曖昧に受け続けると作業範囲が広がります。
追加料金を求めるためだけではなく、「当初の見積もりと何が変わったのか」を双方で確認することが大切です。
見積もり前に断った方がよいケース
相談を受けたからといって、必ず見積もりを出す必要はありません。
次のような場合は、条件の変更を相談するか、対応を見送ります。
- 必要な作業が自分のスキルを大きく超えている
- 確実に守れない納期を求められている
- 作業内容に対して予算が合わない
- 素材の利用許可を確認できない
- 依頼内容や完成イメージを確認できない
- ココナラなど利用中のサービスのルールに反する
- 連絡や支払いを外部へ移すよう求められる
- 無償で完成品に近いテストを求められる
受注しないことは失敗ではありません。
条件が合わない案件を断ることも、限られた副業時間と品質を守るために必要な判断です。

相談が届いたからといって、無理に受注する必要はありません。納期や予算、ルールが合わない場合は、条件の変更を相談しましょう。
見積もり前チェックリスト
- 動画の使用目的と公開先を確認した
- 元動画の合計時間とファイル数を確認した
- 完成動画の希望尺を確認した
- 参考動画を確認した
- 必要な編集作業を分けた
- 支給素材と素材選定の担当を確認した
- 初稿日と完成日を分けた
- 修正回数と修正範囲を確認した
- 納品形式と本数を確認した
- プロジェクトファイルの扱いを確認した
- 実績掲載の可否を確認した
- 作業時間を編集以外も含めて計算した
- 手数料を確認した
- 追加料金が発生する条件を書いた
- 不明点が残る場合は概算であると伝えた
まとめ
動画編集の見積もりでは、金額を早く返すことより、依頼内容を正確に把握することが大切です。
特に確認したいのは、次の10項目です。
- 使用目的と公開先
- 元動画の長さと本数
- 完成動画の長さ
- 参考動画
- 編集作業
- 素材の準備
- 初稿と完成納期
- 修正条件
- 納品形式
- 実績掲載の可否
確認項目を増やして、依頼者を困らせることが目的ではありません。
受注後の認識違いを減らし、必要な作業へ適切な時間を使い、品質を保つために確認します。
副業では、受注数を増やすほどよいとは限りません。
作業範囲と価格をそろえ、無理なく納期を守れる案件を選ぶことが、長く続けられる動画編集につながります。
吹き出し:通常の笑顔(確認する内容をテンプレートにしておくと、見積もりのたびに迷いにくくなります。最初はこの10項目を見ながら、一つずつ確認してみましょう。)
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ココナラで継続依頼される動画編集者の対応
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