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動画編集の単価アップにつながる対応とは?提案・確認・初稿で見直したい5つのこと

動画編集の単価アップに向けて見直したい5つの対応。提案・確認・初稿をチェックするYUKI。

動画編集の単価を上げたい。でも、今の自分に何ができるんだろう。

そう考えたとき、新しいエフェクトやアニメーションを覚えようと思う方もいるかもしれません。もちろん、編集の技術は大切です。私も磨いていきたいと思っています。

ただ、お客様とのやり取りや、初稿を出すまでの確認にも、見直せるところはあるんですよね。

私は料金を見直したことで、継続のお客様が半分以上減りました。収入も大幅に減りました。でも、その分、一件ずつ向き合う時間ができました。そこで初めて、今まで手が回っていなかったことに気づいたんです。

この記事では、その経験から単価に見合う仕事を続けるために、見直したい5つの対応をまとめます。依頼はもらえるようになったけれど、忙しいばかりで料金を上げる自信がない。そんな方は、次の一本でできることを一つ探してみてください。

値上げで依頼が減って、見直せるようになったこと

以前の私は、低単価の案件をたくさん受けていました。土日も、夜中も、早朝も関係なく編集。家族のために始めた副業なのに、家族と過ごす時間が減っていく働き方でした。

「このまま、あと5年続けられるだろうか」

そう考えて、同じくらいの収入を半分の時間で得られたら、と思い、料金を見直しました。基本料金やオプションを合わせ、以前の倍近くになる内容でした。

結果は、継続のお客様が半分以上減少。料金を上げれば同じ収入を保てる、というほど簡単ではありませんでした。幸い本業があったものの、不安はありました。

ただ、空いた時間で「今お願いしてくださっている方に、精いっぱいのことをしよう」と考えられるようになったんですよね。

見積もりの文章を考える。素材を見て、見やすくする方法を提案する。初稿を送る前に、落ち着いて確認する。仕事に追われていた頃には、十分に時間を使えていなかった部分です。

この経験から、丁寧に対応するための時間も、料金と受注量を決めるときに確保しないといけないと感じました。

① 提案や確認の時間まで、料金と予定に含める

一本の動画にかかった時間を聞かれたら、編集ソフトを触っていた時間だけで答えていませんか。

素材の確認も、見積もりも、書き出した動画を見る時間も、その依頼に必要な仕事です。まずは次の一本だけでも、次のように分けて残してみてください。

作業記録しておきたい内容
受注前の確認相談、参考動画・素材の確認、質問、見積もり
編集カット、テロップ、画像・音の調整
提出前の確認書き出し、再生確認、見つけた箇所の修正
納品までの対応連絡、修正、再書き出し、データの整理

以前の私は、見積もりに時間をかけるより、早く編集を進めたいと思っていました。それくらい余裕がなかったんです。

確認の時間を削らないと間に合わないのであれば、気合いで何とかする前に、料金・納期・受注量を見直す必要があります。次の予定を入れるときは、「編集が終わる日」と「確認して提出する日」を分けて考えるところから始めてみてください。

② 素材を見て、変更案とメリットを伝える

「私なら、もっと見やすくできそう」。素材を見て、そう思う部分はありませんか。

以前、初めてのお客様から、ご自身でカットやモザイクを入れた画面収録の動画をお預かりしました。確認すると、モザイクがいろいろな部分に重なっていて、説明用のスライドも少し見づらい状態でした。

モザイクを増やすこともできます。ただ、それよりも、表示されている文字や図形を作り直し、説明に必要な部分を見せた方が伝わりやすいと思い、提案しました。内容を勝手に変えるのではなく、元のスライドをもとに、図形や枠も使って見やすく整える方法です。

提案するときは、「何をするか」だけでなく、「そうすると、何が良くなるか」まで伝えると、お客様も判断しやすくなります。

気になったこと提案する方法伝えたいメリット
画面の中で文字が小さい元の文字・図形を作り直して大きく表示する説明を読み取りやすくする
モザイクが説明部分と重なる必要な内容を別の表示にまとめる隠す部分を増やさず、説明に集中しやすくする
音声が小さい場面がある前後と比べて音量を整える音量を変えながら視聴する手間を減らす

説明用のスライドが表示されている部分につきまして、文字や図形をこちらで作り直し、画面全体に表示する方法はいかがでしょうか。モザイクを増やすよりも、説明内容に集中しやすい見せ方になると考えております。

これは、今回の対応をもとに整理した文章例です。提案した内容をすべて追加する必要はありませんし、ご希望どおりに仕上げることが一番の案件もあります。作業を増やす場合は、対応範囲・料金・納期を先に確認しておきましょう。

③ 希望を答えやすい形で聞き、認識をそろえる

こちらが良いと思った方法でも、お客様が求めているものと同じとは限りません。提案することと同じくらい、希望を確認することも大切です。

ここは私自身も、今後さらに意識していきたいところです。「どんな感じがいいですか?」だけで終わらせず、お返事の中から、もう一つ確認する。

例えば、「見飽きない編集にしてほしい」と言われた場合。すぐに効果音や動きを増やす前に、どこが気になっているかを聞いてみます。

お客様の言葉確認の例
見飽きないようにしたい今の動画で、特に単調に感じる場面はありますか?
テンポを良くしたい話の間を短くしたい、説明の重複を整理したい、どちらに近いでしょうか。別の部分でも構いません。
参考動画のようにしたい文字の見せ方やカットのテンポなど、特に取り入れたい部分はどこでしょうか。

選択肢は、相手が答えやすくなるためのものです。こちらがしてほしい答えに誘導しないよう、「ほかに気になる点があれば教えてください」と添えておくと良いと思います。

確認したあとは、実際にどう編集するかを短くまとめます。

では、文字の動きと効果音は控えめにし、説明に必要な画像を中心に入れる方向で進めます。この認識で相違がないか、ご確認いただけますでしょうか。

何度も同じことを聞く必要はありません。すでに分かっている希望を踏まえ、編集に入る前に決めたい部分だけを確認する。お客様に一から考えていただく負担も、こちらの思い込みによる手戻りも、減らしていきたいですね。

確認項目の整理には、動画編集の修正を減らすヒアリング方法も参考にしてください。

④ お客様へ送る前に、自分で見つけられるミスを減らす

修正は、編集者が直している時間だけでは終わりません。お客様が気づいて、場所を探して、指示を書いて、修正後にもう一度見る。その時間もかかります。

楽にしたくて動画編集を頼んでくださっているのに、こちらで見つけられた誤字まで、お客様に探してもらう。それは極力減らしたいんですよね。

私は、タイムライン上だけでなく、一度書き出した動画で確認しています。編集画面で見ていたときより、誤字や違和感に気づきやすいと感じるからです。

一度に全部を見ようとせず、見る対象を分けます。

順番確認すること
1周目:テロップ誤字・脱字、意味に合わない漢字変換、不要な文字、表記の統一。い抜き・ら抜き・れ入れも、決めた表記方針に合っているか確認する。
休憩を入れる可能であれば翌日に確認する。編集直後の先入観から離れる時間をつくる。
2周目:全体カットとテロップのタイミング、差し込んだ画像・映像、音やエフェクト、その場面に違和感がないかを見る。

特に漢字は、見た目が似ていたり、読み方が同じだったりすると見逃しやすいので注意します。話し言葉の表記は、一律に直すのではなく、お客様と決めた方針に合わせます。

全体を見るときは、間延びして感じる場面も確認します。ただ、何秒か変化がないから必ず効果音を入れる、ということではありません。落ち着いて聞いてほしい説明もあります。その動画に必要かどうかで考えます。

「修正をお願いしづらくする」のが目的ではありません。好みの調整や内容の確認に時間を使っていただけるよう、こちらで防げるミスを先に減らしたいんです。

⑤ 継続案件では、希望と修正の理由を記録する

一度伺った希望を、次の依頼でもまた聞く。前回直したところが、また同じ状態で出てくる。お客様の立場だったら、少し疲れてしまいますよね。

継続のお客様については、設定だけでなく、なぜその見せ方にしたのかも残しておくと、次の編集に使いやすくなります。

  • テロップの書体・色・位置と、表記のルール
  • カットのテンポや、残したい間
  • 効果音・演出の好みと、避けたいもの
  • 前回の修正内容と、その理由
  • 次回も引き継ぐこと、今回だけの対応

例えば「効果音を減らす」だけでは、何となく少なくすることになりかねません。「説明に集中してほしいので、話の途中で鳴る効果音を控える」と残せば、次に迷ったときの判断にも使えます。

もちろん、毎回同じ目的の動画とは限りません。過去の記録をもとに、今回は変わった点があるかを確認する。前に聞いたことを生かしながら、今回の動画にも合わせていく考え方です。

対応を増やせば、単価を上げられるわけではない

ここまで読んで、「今よりもっと作業を増やさないといけないの?」と思った方もいるかもしれません。

すべての場面で凝った提案をしたり、細かい判断を一つずつお客様にお願いしたりする必要はありません。必要な確認を先に済ませる。対応範囲を決める。自分で見つけられるミスは直す。そうした積み重ねを、無理なく続けられるように整えることが大切だと思っています。

今も、4年ほどお付き合いいただいているお客様がいらっしゃいます。ただ、今回紹介した対応のどれか一つが継続の理由だった、とまでは分かりません。値上げをすれば依頼が増える、とも言えません。実際、私の依頼は減りました。

それでも、時間に余裕ができたことで、目の前の仕事に丁寧に向き合えるようになった。その変化は、私にとって大きかったです。

料金の伝え方や、受注量も含めた見直しについては、受注数を増やさず単価を上げる方法で詳しくまとめています。

次の一本で、一つだけ変えてみる

いきなり全部を変えなくても大丈夫です。次の依頼で、次の中から一つだけ試してみてください。

  • 編集以外にかかる時間も記録する
  • 予定に、書き出し後の確認時間を入れる
  • 提案に「お客様にとってのメリット」を添える
  • 曖昧な希望を、答えやすい質問で確認する
  • 確認した内容を、実際の編集方針としてまとめる
  • 初稿を送る前に、書き出した動画を休憩後に見る
  • 次回のために、修正の理由を残す

単価を上げたいと思ったとき、「自分にはまだ技術が足りない」とだけ考えなくてもいいと思います。今のやり取りや確認の中に、改善できることがあるかもしれません。

ただ、それを続けるには、時間が必要です。自分の時間も、お客様の時間も大切にしながら、長く続けられる料金と働き方を考えていきたいですね。