動画編集が終わり、ファイルを送る段階になると、「動画が完成しました。ご確認ください」とだけ伝えたくなるかもしれません。しかし、依頼者は動画を受け取ったあと、どのファイルを確認し、何が反映され、どのように修正を伝えればよいのか判断する必要があります。
納品メッセージが短すぎると、依頼者は動画を見ながら過去のやり取りを探すことになります。反対に、長い挨拶や説明を詰め込んでも、確認してほしい内容が埋もれてしまいます。
私が大切にしているのは、納品メッセージを「動画に添える挨拶」ではなく、確認方法を案内する文章として作ることです。ファイル名、対応内容、確認箇所、修正方法、次の行動を順番に示せば、依頼者が迷いにくくなります。

動画の品質だけでなく、確認しやすい状態で渡すところまでが納品です。依頼者が次に何をすればよいか、文章で案内しましょう。
この記事では、ココナラで動画編集を納品するときに使えるメッセージ例を、初稿、修正版、正式な納品に分けて紹介します。ファイルの渡し方、修正指示の受け方、送信前の確認項目もまとめました。
最初に結論|納品メッセージには5項目を入れる

納品メッセージに入れたい内容は、次の5項目です。
- 納品ファイルの名前と形式
- 今回対応した編集内容
- 依頼者に確認してほしい箇所
- 修正指示を送る方法
- 確認後に依頼者が行う次の操作
この5項目があれば、依頼者は「何が届いたのか」「どこを見るのか」「問題があったらどうするのか」を一つのメッセージで確認できます。
毎回文章を長くする必要はありません。案件に該当しない項目は省き、今回の動画に必要な情報だけを残してください。たとえば、ファイルが1つだけで確認箇所も決まっている場合は、5〜10行程度でも十分です。
初稿と「正式な納品」は分けて考える

ココナラでは、通常のファイル送信と「正式な納品」は同じではありません。動画編集では、まず確認用の初稿を送り、修正や確認が終わってから正式な納品を送る流れが分かりやすいでしょう。
ココナラ公式ヘルプでは、双方で合意した内容を満たすサービスの提供が完了した際に、出品者から正式な納品を送信するよう案内されています。正式な納品後は、購入者が承諾または差し戻しを選びます。
初稿は内容を確認していただく段階
初稿は、完成形に近い動画を依頼者へ確認していただくためのデータです。見積もりで決めた修正に対応する可能性があるため、この段階では「正式な納品」にせず、通常のメッセージとして送る方法があります。
確認してほしい箇所や修正指示の送り方も、初稿メッセージで案内します。依頼者が複数人で確認する場合は、意見をまとめていただく期限も伝えておくと、後から指示が分かれる状況を減らせます。
正式な納品は合意した内容が完成した段階
修正が完了し、事前に合意した納品物がそろったら、正式な納品として送信します。正式な納品のメッセージでは、最終ファイル、修正済みの内容、納品物の一覧を明記してください。
確認途中のデータを正式な納品にすると、依頼者が「もう修正を頼めないのでは」と不安になる場合があります。初稿と最終納品の役割を分け、どの段階なのかを文章で伝えましょう。

初稿を送ることと、取引を完了する正式な納品は別です。依頼者が確認中なのか、完成後の承諾をお願いする段階なのかを明確にしてください。
納品メッセージに書く5項目
1.ファイル名と形式
最初に、送ったファイルの名前と形式を記載します。複数のデータがある場合は、それぞれの用途も添えてください。
記載例
【納品ファイル】
・project_final_v1.mp4:YouTube公開用
・project_thumbnail.jpg:サムネイル
・project_caption.txt:概要欄用テキスト
「完成版.mp4」のような名前でも受け渡しはできますが、修正版が増えると、どれが最新か分からなくなります。案件名、用途、バージョンを組み合わせると管理しやすくなります。
- 案件名または動画名が分かる
- 初稿・修正版・最終版を区別できる
- 動画形式や画像形式が分かる
- 依頼者へ渡す必要のない確認用データを除いている
2.今回対応した編集内容
動画内で行った主な編集を、短い一覧で伝えます。すべてのカット位置を書く必要はありません。見積もりで約束した作業が反映されていると分かる粒度でまとめます。
記載例
【対応内容】
・不要部分のカット
・フルテロップの挿入
・音量調整と簡易ノイズ除去
・ご支給いただいた画像12点の挿入
・BGM、効果音の追加
・1920×1080、MP4形式での書き出し
修正版を送る場合は、今回変更した内容に絞ります。「ご指示いただいた3点を修正しました」と書き、項目を並べると再確認しやすくなります。
3.特に確認してほしい箇所
動画全体を見ていただくことは前提ですが、判断が必要な箇所は時間と内容を示します。依頼者は、確認すべきポイントを見落としにくくなります。
記載例
【ご確認いただきたい箇所】
・02:15 商品名の表記
・05:42 ご支給画像の表示順
・08:10 エンディングの案内文
上記は、いただいた資料をもとに作成しております。表記や順番に相違がないかご確認ください。
編集者側で判断した箇所も、必要に応じて説明します。「参考動画に合わせてテンポを優先し、長い無音部分を削っています」のように書けば、変更の意図が伝わります。
4.修正指示を送る方法
「修正があれば教えてください」だけでは、指示の形式が人によって変わります。動画の場合は、時間、現在の状態、変更後の希望をセットで送っていただくと整理しやすくなります。
修正指示のお願い
修正をご希望の場合は、以下の形式でまとめてご連絡いただけますと幸いです。
・時間:03:25
・現在:テロップ「商品A」
・変更後:テロップ「新商品A」
複数の方が確認される場合は、修正内容を一つにまとめてお送りください。
修正無料の条件や回数を決めている場合は、この段階でも簡潔に案内します。ただし、納品時に初めて新しい条件を追加してはいけません。サービスページや見積もりで事前に合意した内容とそろえてください。
5.確認後の次の行動
最後に、依頼者が次に行う内容を書きます。初稿なら確認と修正連絡、正式な納品なら納品確認です。返信期限がある場合は、日付で伝えてください。
初稿の場合
○月○日までを目安にご確認をお願いいたします。修正がある場合は、該当時間と変更内容をまとめてお知らせください。問題がない場合も、その旨をご連絡いただけますと幸いです。
正式な納品の場合
以上をもちまして、正式な納品とさせていただきます。ファイルをご確認いただき、問題がなければ納品確認のお手続きをお願いいたします。
操作を強く急かす文章ではなく、必要な行動と目安を案内します。「すぐ承諾してください」と書くより、確認に必要な時間を確保したほうが安心していただけます。
初稿を送る納品メッセージ例
初稿提出の基本例文
○○様
お世話になっております。
ご依頼いただいた動画の初稿が完成しましたので、確認用データをお送りします。
【ファイル】
○○_初稿_v1.mp4
【今回の対応内容】
・不要部分のカット
・フルテロップ
・音量調整、簡易ノイズ除去
・BGM、効果音
・ご支給画像の挿入
【ご確認いただきたい箇所】
・02:15 商品名の表記
・05:42 画像の表示順
修正をご希望の場合は、「時間・現在の状態・変更後の希望」をまとめてお知らせください。
例:03:25「商品A」を「新商品A」へ変更
○月○日までを目安にご確認いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
初稿では、完成を断定せず「確認用データ」と伝えています。依頼者の判断が必要な箇所を先に示し、修正指示の形式と確認期限を案内する構成です。
修正版を送るメッセージ例
修正版の基本例文
○○様
ご確認いただき、ありがとうございます。
ご指示いただいた内容を反映し、修正版をお送りします。
【修正した内容】
・01:40 テロップ表記を変更
・04:15 BGMの音量を調整
・07:30 ご支給画像へ差し替え
【ファイル】
○○_修正版_v2.mp4
上記3点に加え、同じ表記が使われている箇所も全体を確認しました。
お手数ですが、修正箇所を中心に再度ご確認ください。
問題がなければ、最終データを正式な納品としてお送りします。
どうぞよろしくお願いいたします。
修正版では、指示を反映した事実だけでなく、どこを変更したかを一覧にします。同じ原因による誤りがないか全体を確認した場合は、その旨も伝えましょう。
正式な納品で送るメッセージ例
正式な納品の基本例文
○○様
これまでご確認いただき、ありがとうございました。
修正内容の反映と最終確認が完了しましたので、以下のデータを正式な納品としてお送りします。
【納品ファイル】
・○○_final.mp4:YouTube公開用動画
・○○_thumbnail.jpg:サムネイル
【納品内容】
・動画編集一式
・ご指示いただいた修正3点の反映
・1920×1080、MP4形式での書き出し
ファイルをダウンロードし、映像と音声を最後まで再生できることをご確認ください。
問題がなければ、納品確認のお手続きをお願いいたします。
このたびはご依頼いただき、誠にありがとうございました。
正式な納品では、最終ファイルと納品内容を明確にします。評価をお願いする文章を何行も書くより、最後まで確認しやすい状態を作るほうが大切です。
ココナラで動画ファイルを渡す方法
ココナラのトークルームでは、1回のメッセージで最大5ファイル、トークルームでは200MBまで添付できます。MP4やMOVも添付可能です。動画が上限を超える場合は、ファイル容量を確認してから渡し方を選びます。
200MBを超える場合、ココナラ公式ヘルプでは、圧縮しても送れないデータについてダウンロード用外部サービスの利用を認めています。一方、外部サービス内の納品トラブルは、ココナラのサポート対象外となる場合があります。双方で確認したうえで利用してください。
- 共有リンクをココナラのトークルーム内で送る
- リンクの有効期限を明記する
- ダウンロードにパスワードが必要なら別途案内する
- 依頼者がダウンロードできたか確認する
- 外部サービス側の公開範囲を確認する
納品前にリンクを自分で開き、権限エラーが出ないか確認します。編集者のアカウントで開けても、依頼者の環境では閲覧できない設定になっている場合があるため、可能であればログアウトした状態でも確認してください。
納品前に確認する7項目

書き出しが終わった直後に送信せず、完成データを一度再生します。編集ソフト上では問題がなくても、書き出したファイルで音声の欠けや表示崩れが発生する場合があるからです。
- ファイル名:案件名、用途、バージョンが正しい
- 形式:MP4、解像度、フレームレートなどが依頼条件と合っている
- 再生:書き出したファイルを最初から最後まで再生できる
- 誤字:人名、会社名、商品名、数字、URLを再確認した
- 音量:声、BGM、効果音のバランスと無音・音割れを確認した
- リンク:共有権限と有効期限を確認した
- 期限:確認期限と次の提出予定日をメッセージに書いた
私は、編集画面のタイムラインだけを見て納品しないようにしています。書き出した完成ファイルを、依頼者と同じ状態で確認することが重要です。

書き出しが完了しただけでは、納品準備は終わっていません。完成ファイルを再生し、メッセージと添付内容まで確認してから送信します。
修正指示を確認しやすく受け取る方法

修正指示は、時間だけでも文章だけでも判断しにくい場合があります。依頼者に負担をかけすぎない範囲で、次の3点をそろえていただきます。
- 場所:03:25など、動画内の時間
- 現在:現状のテロップ、画像、音、カット
- 変更後:どのような状態にしたいか
たとえば「テロップを直してください」ではなく、「03:25の『商品A』を『新商品A』へ変更」と書いていただければ、確認の往復を減らせます。
修正箇所が多い場合は、スプレッドシートや動画レビュー機能を使う方法もあります。ただし、ココナラの取引内容や合意事項は、トークルーム内にも残してください。外部ツールだけで条件を変更すると、後から経緯を確認しにくくなります。
差し戻しを受けたときの進め方
正式な納品後、購入者は承諾または差し戻しを選択します。差し戻しが届いた場合は、すぐに感情的な返信をせず、見積もりと修正内容を照らし合わせます。
- 差し戻し理由と修正箇所をすべて確認する
- 編集ミス、合意範囲内の修正、追加作業へ分ける
- 不明点と新しい提出予定日を伝える
- 追加作業があれば着手前に料金と納期を案内する
- 修正版を確認していただき、完了後に再度正式な納品を送る
ココナラ公式ヘルプによると、購入者が差し戻しできるのは原則1回です。ただし、回数だけを理由に急いで終了するのではなく、当初合意した内容を満たしているか確認してください。
修正依頼の整理方法と返信例は、次の記事で詳しく解説しています。
評価をお願いしすぎない
高評価を増やしたい気持ちがあっても、「必ず星5でお願いします」「高評価を付けてください」と強く求める文章は避けます。依頼者が納品物を確認し、安心して取引を終えられる状態を作ることが先です。
最後のお礼は、短くても問題ありません。継続依頼につなげたい場合は、次回対応できる時期や、同じ編集設定を保管していることを一言添える方法があります。
自然な締め方
このたびはご依頼いただき、誠にありがとうございました。
今後も同じ編集設定をもとに対応できますので、次回の動画がございましたらお気軽にご相談ください。
高評価につながる取引終了後の対応については、次の記事で詳しく解説しています。
案件別に追加したい案内
複数の動画をまとめて納品する場合
動画ごとに番号を付け、ファイル一覧と合計本数を書きます。ZIPにまとめる場合も、含まれるファイル名を本文へ記載してください。依頼者が開くまで内容を確認できない状態を避けます。
記載例
【納品ファイル:全3本】
01_商品紹介_final.mp4
02_使い方_final.mp4
03_よくある質問_final.mp4
サムネイルやテキストも納品する場合
動画以外のデータを「付属ファイル」として分けます。画像サイズ、文字数、用途を記載すると、依頼者がそのまま公開準備へ進めます。
プロジェクトファイルを納品する場合
使用ソフトとバージョン、必要なフォント、リンク素材、プラグインの有無を伝えます。プロジェクトファイルだけでは再現できない場合があるため、事前に納品範囲を見積もりへ記載してください。
- 編集ソフトとバージョン
- プロジェクトファイル
- 使用素材とフォルダ構成
- フォントとライセンス条件
- プラグインとエフェクト
- 依頼者側で再リンクが必要な素材
納品メッセージで避けたい8つの失敗
- ファイルだけを添付し、本文を書かない
- 初稿なのか最終版なのかを伝えない
- どの修正を反映したか書かない
- 依頼者が確認すべき箇所を示さない
- 修正方法や確認期限を伝えない
- リンクの共有権限や有効期限を確認しない
- 古いバージョンや確認用データを一緒に送る
- 確認が終わる前に正式な納品として送る
特に注意したいのは、ファイルの取り違えです。メッセージが丁寧でも、古い修正版や別案件のファイルを送れば信頼を失います。送信前は文章より先に、ファイル名と中身を確認してください。
そのまま使える短い納品メッセージ
確認箇所が少ない場合
○○様
お世話になっております。
動画の初稿が完成しましたので、確認用データをお送りします。
ファイル:○○_初稿_v1.mp4
カット、テロップ、音量調整、BGM、ご支給画像の挿入まで対応しております。
修正がある場合は、該当時間と変更内容をまとめてお知らせください。
○月○日までを目安にご確認いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
修正なしで正式な納品に進む場合
○○様
ご確認いただき、ありがとうございます。
完成データを正式な納品としてお送りします。
ファイル:○○_final.mp4
形式:1920×1080/MP4
ダウンロード後、映像と音声を最後まで再生できることをご確認ください。
問題がなければ、納品確認のお手続きをお願いいたします。
このたびはご依頼いただき、誠にありがとうございました。
テンプレートは、確認漏れを防ぐための土台です。名前、ファイル名、日付、対応内容を案件ごとに差し替え、不要な項目は削ってください。
送信前の最終チェックリスト
- 依頼者名と案件名が正しい
- 添付するファイルの中身とバージョンが正しい
- 初稿・修正版・正式な納品の段階を明記した
- 今回の対応内容または修正内容を書いた
- 確認してほしい時間と内容を書いた
- 修正指示の送り方を案内した
- 確認期限または次の提出予定日を書いた
- 共有リンクの権限と有効期限を確認した
- 書き出した動画を最初から最後まで再生した
- 正式な納品を送る段階か確認した
見積もり時の条件と納品内容がそろっているか不安な場合は、見積もり文も見直してください。
まとめ|依頼者が確認しやすい状態まで整えて納品する
動画編集の納品メッセージには、ファイル、対応内容、確認箇所、修正方法、次の行動を記載します。初稿と正式な納品を分け、依頼者が現在の段階を判断できるようにしてください。
納品前は、ファイル名、形式、再生、誤字、音量、共有リンク、期限を確認します。動画の完成だけで作業を終えず、依頼者が迷わず確認できる状態まで整えることが大切です。
丁寧な納品とは、長い文章を書くことではありません。必要な情報を順番に示し、依頼者の確認時間と連絡の往復を減らすことです。

最後まで安心して確認していただける納品を積み重ねると、評価をお願いしなくても「また頼みたい」と思っていただける関係につながります。

